雪室の中は真夏でも真冬でも室温が約3〜5℃、湿度は80〜90%前後。呼吸や乾燥を抑えることにより商品劣化や酸化を防ぎ、年間を通して鮮度保持に最適な低温・高湿度が維持できます。
電気冷蔵庫は温度を保つために電源のON・OFFを繰り返し、±2〜3℃の揺らぎがあるのに対して、雪室は揺らぎが少ないので食品の細胞が傷みにくく、電気による振動や光の影響を受けない「静置状態」は、低温熟成に最適な環境になります。
雪室で長期間熟成することで、でんぷんを糖に変えて甘みが増すこと(低温糖化)が期待されます。詳しくは解明されていませんが、じゃがいもの場合は、気温が0℃に近づくと凍ってしまわないようにでんぷんが分解されて糖へと変化していくことがわかっています。